ニューヨークでお食い初め - 最小限の投下資本でDIY

この間、息子が生後100日を迎えたのでお食い初めをやりました。

もともと自分の調理のスキル・意欲がほぼゼロに近い上に、COVID19のため、過去半年以上スーパーにも足を踏み入れていない状態。「まあ、やらなくてもいいんじゃないかな〜」とぼんやり思っていたのだけれど、non日本人の彼が「息子にとって大事な伝統なんだからなんかやろうよ」というのに背中を押され、やってみることに。

とはいえ、ただでさえ産後3ヶ月前後で忙しい上、仕事復帰まで2週間も残っていなく、他にも色々相変わらず産休中に手を出している自分が自由にできる時間は限られている。そして、自分のパートナーと彼のご家族が、お食い初めで出されるような伝統的日本の食事を食べる可能性は限りなくゼロというリアル。できる限りお金も時間も労力もできる限りかけたくない。

そんな自分がどうお食い初めをDIY(do it yourself)したかをまとめてみます

「ニューヨーク」「お食い初め」でGoogle 検索すると「異国の地だけれど、本格的にやってみました♬」的なエントリーにたどりつくことが多いので「あ〜、私にはあれは無理だわ」と思う、私のような人への参考(勇気づけ?)になれば。


STEP 1: 主役の衣装を買う

一番最初に意識したのは子の衣装。COVID19下で色々不便な中の強い味方、Amazon。送料は少しかかるけれど特にAmazon.co.jpの優秀さに感動中の2020年。お食い初めの時以外にも着る機会があるかもしれない、と、袴ロンパースの可愛いのをゲットしました。これがあるだけれで、お食い初めというイベントをやろう、という気にさせられます。モチベーション大事。

STEP 2: 「忙しいママへの簡単セット」を買う

そして次に重要な食事。同じくAmazon.co.jpで、これも嬉しい。「お食い初めセット 国産天然鯛 蛤吸い物 歯固め石 箸」をゲット。まるごと1尾の天然鯛とお米を一緒に炊けるかんたん鯛めしの素、なんとありがたい。

蛤のお吸い物は四人分入っているけれど、我が家が使うのはどうせ一人分、笑。歯固めの石や寿マークの割り箸など、アメリカでどうやったら手に入るかわからないものも一緒についてくるので、これは楽ちんです。

STEP 3: 現地で手に入るものを買う - 食べ物編

簡単セットだけでいいのかしら・・・とちょっと不安になったときに発見したサイト、okuizome.jp。その献立ページをみてみると、なに、お赤飯と煮物と香の物もあったほうがいいらしい。

たまたまNJのMitsuwaに買い出しに行く義理の母に「何かいる?」と言われていたのでレトルトのお赤飯パックと冷凍の和風野菜ミックスの袋を依頼。日本食材を知らない義理の母が店の中を歩き回る中Facetimeで遠隔指示を出しようやく両方を手に入れる。

献立ページの煮物には大根とかかぼちゃとかも書いてあったけれど、気にしない、気にしない。冷凍ミックスの中にあるもので。香の物についてFacetimeで説明するのが面倒になったので、それは自宅にもあった梅干しで代替。「しわしわになるまで長生きできるように」という意味が込められている、というのをどこかで読んだので、それを説明したら彼も大喜び。日本ってこういうストーリー性のある伝統があって可愛いよね。

STEP 4: 現地で手に入るものを買う - デコレーション編

土曜の昼にお食い初めを家でやろうと思った、その週の火曜日のこと。ちょっとデコレーションがないとさみしいかな、とAmazonとTargetのオンラインでポチりポチり。共にあっというまに配送してくれるから、助かる助かる、last minute mummyに優しい。

購入したのはhappy 10th dayのバナー(アマゾン $10)と風船($6の$7の) x 2。すぐ配送されるし、本当色々便利。素敵な、それっぽい食器もなかったので、急遽和風っぽいお碗4セット(アマゾン $28)も購入。

自分の住んでいる1bedroomのリビングが実は狭すぎて購入した風船全部飾れるスペースなかった・・という誤算もあったものの、バナーはあってよかったな、と。

STEP 5: 当日の準備

STEP2のキットにある鯛ご飯を準備し、蛤のお吸い物のためのお湯をわかし、STEP3のレトルトお赤飯を電子レンジに入れ、冷凍の野菜を解凍しながら酒・みりん・砂糖・醤油で適当に味付け。みんなが到着するころにお碗にいれ、梅干しと歯固め石も置いて、はい、出来上がり。

STEP 6: ワイワイとした時間を過ごす

義理の両親+お兄さん+おばさん到着。彼らは彼らが食べたいピザを三箱とペプシの2Lソーダを持参して、笑。

あとは大きなシフォンケーキをピックアップしてくれて、真っ青の色のアイシングを私に渡しながら「ケーキに孫の名前を書いたらどうかね」とまさかのサプライズ。

皆がワイワイ袴ロンパースを着て祖父母孝行している息子と戯れている間に、自分は集中しながら青いアイシングでシフォンケーキ上に息子のfirst name(英語)とmiddle name(漢字)で書く。

STEP 7: THE儀式

全ての準備が終わったら前掲のokuizome.jpにあった「お食い初めの順番」を片手で見ながら義父にお箸を持って食べさせる真似をしてもらった。

ごはん▶︎お吸い物▶︎ごはん▶︎お魚▶︎ごはん▶︎お吸い物、を3回。

鯛ご飯とお赤飯を準備したので一瞬混乱しそうになったり、途中「あれ?煮物はいつやるの?梅干しは?」となったのだけれど、まあ細かいことは気にしない。

最後に歯固めの儀式をしてもらって(でも「『石のように丈夫な歯が生えますように』という願いをこめてください」って義父に言うの忘れた、しかも「歯茎にちょんちょんと当てる」もしなかった)ようやく終了。

そして、私以外の一同はピザへ。私はモグモグ鯛ご飯を食べ、横で少し欲しそうにしていた愛猫にも鯛のお裾分け。他に誰も食べないからねぇ。

以上、そんな感じで無事にDIYのお食い初め@ニューヨークは無事終了しました。

P.S. しっかりやりたい場合は

もし、一式のご飯をちゃんと食べてくれるパートナーがいたり、義理の・実の家族もいて、しっかりやろうね、ということだったら、私がいつもお世話になっているMy Happy Tummy Clubのサービスが$400であります。

お食い初め出張サービス再開致しました! Japanese traditional 100 days old celebration service!

Posted by My Happy Tummy Club, LLC 自然和食作り置き宅配サービス on Sunday, August 16, 2020

ちなみに3時間グランパ・グランマたちが滞在している間、息子は愛想を振りまき。とてもいい子にしていたけれど、その後ぐったり。私も久々にこんな一気に活動したのでぐったり。

でも、記念になる写真がいくつか撮れたし、ピザと青いアイシング付きのシフォンケーキもいい思い出になったな、と。この機会に日本の伝統儀式について一つ勉強することもできたし、やっぱりやって良かったな。

海外でDIYのお食い初め