2つの英語の流暢さ(fluency)

世の中にはいわゆるスーパーウーマンという方々がいらっしゃいますが(私の中ですぐ出てくるのが石倉洋子先生、キャシー松井さん、佐々木かをりさん、Acumen Fundのジャクリーン)

より年齢も自分に近い世代の方々ですごいなーという方々もたくさんいます(HASUNAの白木夏子さん、マザーハウスの山口絵里子さん、Whiteshipの長谷部貴美さんをはじめとする多くの方々)その中のひとりが今グロービスで教鞭をとられている葛山智子さん。

プロとしてすごいな、と思うのと同時に女性として、人間としてとても好きな人の一人。

その葛山さんの最近のFacebookにあった英語力に関するコメントの一部に以下のようなことがありました。(彼女は日本語MBAコースのみならず英語MBAでもファシリテーションをすることにどんどんとチャレンジしておられる様子)
「改めて英語で伝えることの重要性を噛みしめた1年の最後に、偶然、翻訳・通訳をなさっている方からいいアドバイスをいただきました。『海外の大学院に行った日本人によくあるのが、聞き逃す癖がついているということ(そうそう。1語1語にとらわれているとストーリーを逃すので、勉学についていけなかったからなあ・・・確かにそういう癖があるある。)。そのレベルから一歩あがるには、一つ一つ聞き漏らさない!というトレーニングも有効』と。」

私もまさに「そうそう」状態。

最近自分の英語力の壁を感じていて、それはなんでだろう、って自分でも考えていたところ。実際人に出会い、友達になる過程において「tomokoはネイティブみたいだよ〜」って言われることが多くて自分が感じているこのモヤモヤとのギャップはなんだろうって感じていた。

私が自分の英語力の自信のなさ(特にhigh level cognitive thinkingやwritingの時にそれを痛感するから)をいうと本気にしてもらえない。でも自分はそれがずっと気になっていた。

で、先日見つけた資料の中に英語のProficiencyには①basic interpersonal communicative skills (BICS) と②cognitive academic language proficiency (CALP) という2種類があるという話

前者を身につけていて、一見流暢に聞こえる学生がいたとしても、必ずしも後者をしっかり身に付いているとは限らないという点。自分はまさにそのパターンだと思ってちょっと落ち込んでいたところでした。(前者の習得には2年、後者は5−7年ほど、というのがこれを提唱したCumminという有名な方が言っていること・・・)

そんな時に出会った葛山さんのコメントだったので、なるほど、解決法は結構単純(実践は困難)なことだと気付きました。
ざっくり意味を捉えようと流す癖が自分には今確実についている。それを直すためにはちゃんと集中して聞く癖を身につけなくてはいけない。
例えば毎朝聞いているPodcastも聞きたい・分かりやすいテーマと聞きたくないテーマが混ざっている場合の、それぞれのテーマに対する理解度が大きく異なる。

後者に関しては前提知識が浅いためにざっくり意味が捉えられない、話している内容を理解するのに妄想力では足りない、結果tune outしてしまって内容が頭に入ってこない、所詮外国語は自分にとって「音」になりがち、かつ流す癖がついてたらそれこそ理解なんてできているわけがない。

たまに授業でのディスカッションにおいてtune outしている自分がいるのもこの「流す癖」x「想定することが難しい内容(特に他人の発言は前提が分かりにくかったりロジックが明確でないので難易度が高い)」=「学びの機会消滅」という流れに陥っているんだ!という事に気付きました。

少し前のブログに情報と自分の関係についてモヤモヤと感じていることを書いたのですが、そもそも今の私の英語力の話ってこれってかなり初歩的なレベルの話・・・聞き流していてる段階。ちゃんと耳を傾けて意識的に頭に入れていかなければ。

ということで長年英語を身につけるために繰り返しつかっていた「流す癖」をunlearnするのは相当大変なのですが、これからはなるべく一語一語集中しながら他人の話を聞く癖をlearnしようと思います。

聞く、話す、書く、読む。

個人的に人は「聞く」で得たものを「話す」「書く」のスキルに転用して自分の学びとして定着させることが多い。そんな大切な「聞く」力。これからはもっと意識していきたいと思います。

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