最近もんもんとしていたのはリフレクション不足(=ブログ執筆不足)だったのだ、と思い、仕事が残っていますが続いてもう一つ書きたいことを書きます。
どんだけ熱意を持って、whyに共感して、チャプター活動に参加したとしても、所詮はボランティア活動。本業だってプライベートだって色々起きるし、常にコミットすることは難しい。そんなボランティア達をまとめているチャプターリーダーだってリーダーに手をあげてなるような人達って基本的に色々な事に積極的に関わっているわけだから基本とっても忙しい。忙しくて十分なリソースがない中でモチベーションの源泉やコミットメントレベルがコロコロ変化するようなメンバーをまとめあげて物事を前に進めるのってとっても大変。
大変だからこそ、リトリートなどを通じて横の連帯感を強めCommunity of Practice的な設計が重要な訳だけれども。横でつながるだけでなくそのコミュニティに新しいインプットも大切。ということで数多くのインプット設計の一つとして大ベテランのCOOを呼ぶ事にしたのです。
で、前置きが長くなりましたが、このCOOの発言、いくつかとっても印象に残ったものがありました。早口なので全てをtweetできていないのですが、今回のエントリ-に関係することの一つとして「人間の弱みをどうこうするというより、私は強みにフォーカスする。過去事業再生などに関わった時の経験など、自分のリーダー経験全てを踏まえ(彼女は50代後半)そう決めた」といったものがありました。
ちなみに一時期日本でも話題になっていたようなのですが、これを実施しているGallup社は欧米で「世論調査や従業員選定調査などで有名」な会社です。「国民の幸福度ランキング」なども出したりしているところで有名です。
日本に最初に届いたのは2001年発行の「さあ、才能(じぶん)に目覚めようーあなたの5つの強いを見出し、活かす」であったと思われます。Google検索してみるとこの本をもとにした調査結果に対する感想ブログなどがいくつかヒットします。
で、strengths.gallup.comのページをみていると、同社は2007年に英語で「About StrengthsFinder 2.0」2009年に「Strengths-Based Leadership: Great Leaders, Teams, and Why People Follow」を出していたのが分かります。
私が購入した上記写真の本は2013年3月に日本語の初版が出たもので、2009年に英語で出されたものの日本語版という位置づけです。なので2001年のものと内容が違うかもしれません。念の為。
本日時点で950万人が全世界で体験済みとありますが、この本が発行されている時点では23カ国語で提供されているとあります。実際受けてみて、若干日本語が不自然なところがあるのは否めませんが基本的に意味は分かる内容で、高校1年以上の読解力があれば対応可能、というツールになっています。
クリプトン教授の人間の才能に対する考え方、このツールの背景にある思想などポイントになる部分だけ整理します。賛同するかしないかは人それぞれだと思いますが、私は大部分において自分の考え方と同じだな、と思った内容でした。
(1)ここで置かれている定義
「強み」=「才能が最大限に引き出された結果」「才能の延長」=「最も強力な才能が実践とともに磨かれ、そこに習得したスキルと知識が組み合わさって生まれる優越」(P.238)
(2)このツールの存在意義/使用目的
「才能の原材料」の測定(P.238)/「特徴的な資質」の特定(P.238)/「強みを伸ばす土台となる才能を診断する」システム(P.240)「自己開発と成長の促進であり、マネジャー、友人、同僚、そしてアドバイザーたちとの議論の出発点として、そして自己認識のツールとして使うように意図されている」(P.240)「結果は回答者とともに検証する予備的仮説である」(P.240)
(3)前提にある開発側で共有されている考え方
「『原材料』は、幼少期と青春期の健全な成長と成功経験から生まれるものと考えられる」(P.240)「同じ労力を費やすのであれば、個人の弱点を修正するよりも、最もすぐれた才能を伸ばすことに費やしたほうがはるかに得るものが大きい」(P.238)
(参考情報)引用されていたもの
「自分の強みを知り、若いうちに自信をつけた人達は、生涯にわたって大きくなり続ける『累積的優位性』を手に入れていると考えられる。・・・さらに、・・・自分の強みを活かす機会に早くから(15歳から23歳)恵まれた人達の仕事の満足度と年収レベルは、25年経ってもきわめて高い」ことが発見されている(P.24)▷これを受けて提案されている考え方「ひとりひとりがこ累積的優位性から恩恵を受けることができるよう組織のリーダーが支援すれば、個人も組織もより急速な成長を遂げる見込みが高くなる」
過去の関連エントリ-:両方の考え方を行き来する(更新)(ここにはformative assessment vs summative assessmentの話、playfulモードと真面目モードな話、それに関してIDEOのcreativityに関する考え方を書きました)11月8日に自分が個人的に尊敬しているKuni(過去のブログ「留学中に出会った同世代のパワフルな発信力」にも登場)による「スタンフォード/IDEO式「創造力の教え方」-誰もが持つ創造力を発揮した人生を送るためのバイブル」という書評記事が出ていたのでそれに関するプチコメントも載せました。(Kuniは夏に自分達で企画して実施した「クリエイティブリトリート」仲間の一人)
みなさんのこれから伸ばす予定の強みはなんですか?
弱みを補強?強みを伸ばす?
一つ前の+Acumenのリトリートに関するエントリー。長文の中にコソリと当日のドキュメンテーションをまとめたStorifyのリンクを混ぜておりました。これをどこまで読まれた方がいるかは不明ですが、たくさんのコンテンツがつまったこの2日間のリトリートの「favorite moment top 3」に含まれていたのが最後の最後に登場したCOOの方とのインタラクティブディスカッションでした。どんだけ熱意を持って、whyに共感して、チャプター活動に参加したとしても、所詮はボランティア活動。本業だってプライベートだって色々起きるし、常にコミットすることは難しい。そんなボランティア達をまとめているチャプターリーダーだってリーダーに手をあげてなるような人達って基本的に色々な事に積極的に関わっているわけだから基本とっても忙しい。忙しくて十分なリソースがない中でモチベーションの源泉やコミットメントレベルがコロコロ変化するようなメンバーをまとめあげて物事を前に進めるのってとっても大変。
大変だからこそ、リトリートなどを通じて横の連帯感を強めCommunity of Practice的な設計が重要な訳だけれども。横でつながるだけでなくそのコミュニティに新しいインプットも大切。ということで数多くのインプット設計の一つとして大ベテランのCOOを呼ぶ事にしたのです。
で、前置きが長くなりましたが、このCOOの発言、いくつかとっても印象に残ったものがありました。早口なので全てをtweetできていないのですが、今回のエントリ-に関係することの一つとして「人間の弱みをどうこうするというより、私は強みにフォーカスする。過去事業再生などに関わった時の経験など、自分のリーダー経験全てを踏まえ(彼女は50代後半)そう決めた」といったものがありました。
「ストレングスリーダーシップ」という本
で、今日ちょっと時間が帰宅後できたので、8月にRitsuさん(こちらのブログの筆者)に紹介されて購入していた「ストレングスリーダーシップ Strengths based leadership」という本を読み、オンラインのアセスメントを受けてみることに。「ストレングスリーダーシップ」 |
日本に最初に届いたのは2001年発行の「さあ、才能(じぶん)に目覚めようーあなたの5つの強いを見出し、活かす」であったと思われます。Google検索してみるとこの本をもとにした調査結果に対する感想ブログなどがいくつかヒットします。
で、strengths.gallup.comのページをみていると、同社は2007年に英語で「About StrengthsFinder 2.0」2009年に「Strengths-Based Leadership: Great Leaders, Teams, and Why People Follow」を出していたのが分かります。
私が購入した上記写真の本は2013年3月に日本語の初版が出たもので、2009年に英語で出されたものの日本語版という位置づけです。なので2001年のものと内容が違うかもしれません。念の為。
「ドナルド・クリフトン」という教育心理学者によるツール
まず、私は最終章の「ストレングス・リーダーシップに関する調査」の部分を読みました。そもそもこのアセスメントツールは1990年代半ばにクリフトンという学者とGallup社が考案したものだと説明されています。そしてfine tuningとreliability testを重ねに重ね(おそらく継続的に続いている取り組みだと思いますが)、様々なアカデミアによる検証研究がされた上で現在に至っているツールであることが記されています。本日時点で950万人が全世界で体験済みとありますが、この本が発行されている時点では23カ国語で提供されているとあります。実際受けてみて、若干日本語が不自然なところがあるのは否めませんが基本的に意味は分かる内容で、高校1年以上の読解力があれば対応可能、というツールになっています。
クリプトン教授の人間の才能に対する考え方、このツールの背景にある思想などポイントになる部分だけ整理します。賛同するかしないかは人それぞれだと思いますが、私は大部分において自分の考え方と同じだな、と思った内容でした。
(1)ここで置かれている定義
「強み」=「才能が最大限に引き出された結果」「才能の延長」=「最も強力な才能が実践とともに磨かれ、そこに習得したスキルと知識が組み合わさって生まれる優越」(P.238)
(2)このツールの存在意義/使用目的
「才能の原材料」の測定(P.238)/「特徴的な資質」の特定(P.238)/「強みを伸ばす土台となる才能を診断する」システム(P.240)「自己開発と成長の促進であり、マネジャー、友人、同僚、そしてアドバイザーたちとの議論の出発点として、そして自己認識のツールとして使うように意図されている」(P.240)「結果は回答者とともに検証する予備的仮説である」(P.240)
(3)前提にある開発側で共有されている考え方
「『原材料』は、幼少期と青春期の健全な成長と成功経験から生まれるものと考えられる」(P.240)「同じ労力を費やすのであれば、個人の弱点を修正するよりも、最もすぐれた才能を伸ばすことに費やしたほうがはるかに得るものが大きい」(P.238)
(参考情報)引用されていたもの
「自分の強みを知り、若いうちに自信をつけた人達は、生涯にわたって大きくなり続ける『累積的優位性』を手に入れていると考えられる。・・・さらに、・・・自分の強みを活かす機会に早くから(15歳から23歳)恵まれた人達の仕事の満足度と年収レベルは、25年経ってもきわめて高い」ことが発見されている(P.24)▷これを受けて提案されている考え方「ひとりひとりがこ累積的優位性から恩恵を受けることができるよう組織のリーダーが支援すれば、個人も組織もより急速な成長を遂げる見込みが高くなる」
34の資質、4つのリーダーシップの領域
くどいようですがこのツールはあくまでも「個人の内面的な成長を促進する為のツール」であり、アセス結果がゴールであるわけでもなければ、個人のプロファイルの比較をするためのものでもありません。(formative assessment vs summative assessmentの違い)
今回は「リーダーシップ」という要素がタイトルにどーんとあるように書籍の中身もこの診断結果をどうリーダーとしての「内面的な成長を促進」することに使えるか、というところにフォーカスがあたっています。
「一人一人リーダーは違う」ということを示す具体例としてTeach for AmericaのWendy CoppやRitz CartonのSimon Cooperをはじめとする5人の実在のリーダー達がそれぞれ持っている資質のmixの紹介も含まれています。
実際に自分の手元にオンラインで届く診断結果には34の中から自分が持つ5つの「強み」の中身と順位が含まれます。それを4つのリーダーシップの領域(実行性、影響力、人間関係構築力、戦略的思考力)の中でどこに分布するのかを書籍を見ながら参考にできます。それを意識しながら、結果を見て、「so what's next」について意識が向けられます。(自分が何を伸ばす必要があるのか、自分に足りない部分で仲間になるべき人に持っていてほしいものは何なのか、どういうチームで目標に向かうべきか、どういうことを意識しながら「信頼を築く+思いやりを示す+安定をもたらす+希望を生み出す」という成すべきことに取り組むべきなのか、など)
ちなみに私は・・・
自分の資質は上位から順に
- 着想(4つの領域では「戦略的思考力」)
- 戦略性(4つの領域では「戦略的思考力」)
- 社交性(4つの領域では「影響力」)
- ポジティブ(4つの領域では「人間関係構築力」)
- コミュニケーション(4つの領域では「影響力」)
でありました。リーダーとしての4つの領域で「実行力」に分類されてる資質はtop5に一つもありません。。。。orz。ということでお仲間になっていただく方には「実行力」がとんがっている人達が必要そうです。
こういうアセスは色々ありますし、MBTIなども有名ですが、formativeであることが(その後の人間発達に活かせるもの)何よりも重要だと感じます。そういう意味では友人に教えてもらったLecticaなども気になります(まだしっかり理解できていません)。
過去の関連エントリ-:両方の考え方を行き来する(更新)(ここにはformative assessment vs summative assessmentの話、playfulモードと真面目モードな話、それに関してIDEOのcreativityに関する考え方を書きました)11月8日に自分が個人的に尊敬しているKuni(過去のブログ「留学中に出会った同世代のパワフルな発信力」にも登場)による「スタンフォード/IDEO式「創造力の教え方」-誰もが持つ創造力を発揮した人生を送るためのバイブル」という書評記事が出ていたのでそれに関するプチコメントも載せました。(Kuniは夏に自分達で企画して実施した「クリエイティブリトリート」仲間の一人)
みなさんのこれから伸ばす予定の強みはなんですか?