2016年の振り返り(個人的なトップ10)

もう2017年も5ヶ月目に突入してしまったけれど、昨年末の一時帰国に向かっていた飛行機の中でメモをまとめていた2016年の振り返りを改めてまとめてみようと思います。

2015年の振り返りを今見てみると、本当2015年も色々なことがあったのね(パートナーとの別れを含め)と思わされましたが2016年もそれ以上に色々なことがあった一年でした。この昔の記事によると、私の中では2013年から順に「放浪と模索の年」「本格的稼動開始の年」「調整と再確認の年」と名づけていたようです。2016年はそういう意味では「足元固めと新しい種まきの年」でありました。仕事でもプライベートでも2015年末はもやもやっとしていた雲が、2016年末の段階では光が見えてきた・清清しい気持ちになってきた、そんな一年でありました。

さて、2015年と同じようなフォーマットでの振り返り。

10:Acumen新オフィスへ・大学時代の経験が活かされ・・

10年近くの間チェルシーマーケットの向かいにあるGoogleのオフィスのひとつのフロアを貸りていたAcumenのNYオフィス。Googleの方針が変わり、遂に出て行かなくてはいけなくなって、初めて自分たちのスペースを設けることが決まった2016年。社内で5人のデザインチームが組成され、大学時代にオフィスデザインを学んでいた&組織・人事畑の人ということでお声がけしていただきました。憧れのSteelcase社のモデルルームにいって家具選びをしたり、コストを抑えるために低価格でインドから生地や照明ランプを同僚に持って帰ってきてもらったり。普段の業務の隙間時間ではありましたが普段使わない頭の部分を楽しくワクワク使う機会、楽しかったです。新しいオフィスに移転した次の週の月曜にはCEOが過去10年以上の歴史を振り返って涙ぐむシーンがあったり、彼女のお兄さんがサプライズで差し入れカップケーキをくれたり。素敵な思い出になりました。

9:NYで本格的に生活するための基盤・リズムが整い・・

学生というステータスを卒業してしばらく経ち、ビザの不安定要素もなくなり、都市で生活するうえで不可欠な「お金」「健康」「医療」「カルチャー」といった要素へ意識を向けることがようやくできました。定期的に運動を生活に取り込むClassPassの安定ユーザーになり、クレジットカードやその他収支をとても便利に管理してくれるMint.comをようやく駆使するようになり、医療面ではZocDocで行き当たりばったりに行き着けのお医者さんを探すのではなくメンバー制のOne Medical Groupの会員になり、自分の医療面でのサポートを安定的に質高く提供していくれるところにお世話になるようになり、税金面でもTurboTaxを使うという対策が完了。idNYCンバーというお得なサービスを通じて美術館などの割安券にもちゃんとアンテナ張るようになって。この街で生活しているなーという感じになりました。

8:いくつか真面目なイベントにも足を運び・・

Meetup.comの本社で開催されていたSharing Economyのミートアップに行ってみたり、ニューヨークではイベントへの参加費としては大金となる100ドルを払って参加したTEDxNewYork。他にもCreativeMorningsのトークには何度も行って(下のMaggie Doyneによる、愛についてのトークが自分の中でのお気に入りのひとつ)、CEOのジャクリーンがTeach for AllのWendy Koppとリーダーシップについて対話をするイベントにも顔を出したりしてきました。


7:定期的な運動を続け、

これは2015年の#4「運動することが習慣になりました」に引き続き。2016年は何度かビーチにもいったり、自分が苦手意識のあったダンスにも挑戦したり。心身共に、安定剤としてこの定期的な運動はニューヨークライフで不可欠になっている気がします。2016年は一度アトピーが悪化したときがあったのですが(日本にて、インド出張前)それ以外比較的安定しているのは運動のおかげかと。

6:心の喜ぶインプット(観て、聴いて)に時間を割き、

ブログが更新されていなかった分、その時間がこういうところにいってたのかーというくらい、様々機会に足を運んでいたり、時間を費やしていた2016年。スポーツ観戦という切り口だけでも結構熱かった2016年。バスケNBAのファイナルはバスケファンでもないのに全回数観てしまって、本当すごい興奮だった(参照:[2016 NBAファイナル総集編]クリーブランド・キャバリアーズ初優勝への軌跡 www.nba.co.jpより)、あと野球MLBのワールドシリーズもこちらも野球ファンではないのに5試合目くらいから目が離せない状態に。108年振りのシカゴ・カブスの優勝!あとは毎年大好きなテニスのUSオープン。男子シングルスの試合、楽しかったな・・。他にもピアニストの辻井さんの屋外コンサートにフラリと平日の夜いったり、Soheil Nasseriというピアニストのコンサートにいって興奮したり、毎年恒例のくるみ割り人形のバレイをみたり、放映されていたジブリの映画を何個か見に行ったり、Allegience(やEclipse(有名なLupita Nyong'oの舞台作品、舞台はリベリア)やWoodsman(オズの魔法使いに出てくるブリキが主人公)という舞台をみたり。ジャパンソサイティが主催していた311の写真展にいったり、防災教育を中心に活動しているNPO団体+ArtsのデザイナーHirokazu Nagataさんのお話を聴きにいって「イザ!カエルキャラバン!」という素敵な活動を知ったり。どれも思い出すとあ~よかったな、という体験ばかり。ジャズハウスに何度か足を運んだのも2016年から。

5:ちょこちょこと見えている景色を変えてみて、

2016年はボストンに二回行って、仕事でDCに一度行き、これまた仕事で人生初となるインド(二都市)にそれぞれ二回行き、日本に年末に一時帰国した際は15年ぶりに母と二人旅行で福岡に行きました。やはり場所が変わると色々な刺激と心の呼吸の時間を得ることができて、とってもいい。インドについてはまたどこかで書いてみようと思います。

4:少しドレスアップもして・・

2016年はAcumenの創業15年ということもあり、組織として初となるファンドレイジングGALAというパーティーを秋に寄付者の方々を対象に実施しました。また、毎年一度いくつかの世界各国で招待制で実施される「大人のピクニック」ドレスコードは真っ白というDiner en blancに参加する機会もあり、ちょっと非日常のドレスアップを楽しむ機会にも恵まれました

3:仕事でも「軸」がはっきりし始め・・

コースデザイナー、instructional designerとしてのアイデンティティが明確になってきたと同時に、結構難易度の高いコンテンツのデザインにチャレンジしたり、加えてAcumenの全社員が参加する二年に一度のリトリートのデザインに携わったことでworkshop designer、retreat designerという新しいレイヤーが加わり自分のやるべきこと、やれること、得意なことが見えてきたのも2016年であったような気がします

 

2:たくさんの出会いに恵まれ・・

ニューヨークは人がたくさん訪れ、そして去っていく街。2016年の間にその都市を離れることになった大切な友人も何人もいました。物理的に一時的に離れてしまう仲になっても、つながりが続いていく人とはそういう関係を続けていくことができる、離れているから再会・スカイプしているときのひとときが一層価値の高いものになる、そういうことを再確認した年でもありました。私の周りは変化を常とする人がいっぱい、皆それぞれの人生の段階で決めた選択を元に景色を変えていく。そんな人たちが見ている景色や考えていることを間接的に受け取ることができる関係性を維持できるというのはとてもありがたいことだな、と。

1:世界・社会でおきていること、大きな時代の流れの中での自分というものを意識する機会がたくさんありました

Acumen社内で2016年一番話題になったのはコロンビアの和平調停に対する国民投票の結果ショック、Brexitショック、そしてトランプショックでした。同じようなことに皆がショックを受ける自体、自分達のコミュニティの単一性を表しているのですが、ショックを受けた後の、これらの出来事が示唆していること、自分達の思考や行動に潜んでいるバイアスなどについて仲間同士で向き合い対話することが増えました。

自分の人生で起きている様々なことを、学びの機会として捉えようとする気持ちになることも増えました。一人一人が自分にとって異質なもの、不快なもの、理解不可解なものを避けたり、見ないふりをして行動することが積み重なるとどういう社会になるかということを考える機会も増えました。一人では大きな変化はつくれない、でも自分がコントロールできるのは自分の思考や行動だけ。そして、誰かが変わる一歩をはじめないと大きな仕組みは(人を巻き込めないし)変わらない。機会もリソースも恵まれた場所にたまたま生まれ、レールにのっていただけで、今という状態にある私を含めた周囲の多くの人。そういう人の、この社会でのなすべきことってなんなんだろう、そういうことを考えさせることが2016年は一気に増えました。

さて、2017年、すでに5月の半ばに差し迫っていますが、すでに年初から色々あったので、2017年の振り返り時に「色々良い年だった」と思えるよう、引き続きがんばっていこうと思います。