北朝鮮の話題から日本まで(電車の会話)

Twitterにも少し書いたのですが今週末は大学時代の親友in NYに会う為に
コトリップを予定していました。彼女は看護士で土曜は夜勤明けということで
私はボストンを今日(土曜)午後一番に出発し、月曜の午前中戻りという
スケジュールを想定していました。

例のごとく支度にモタモタと時間がかかる&半年以上いるのにボストンの
交通機関の所要時間を大幅に見誤る私は例のごとく電車の中でハラハラとした
時間を過ごしていました。(ハラハラとしても電車が速く動くわけじゃないので
心を落ち着かせればいいのに、それがなかなかできません)

睡眠時間4時間半+ジム1時間の後の比較的負担がかかった状態であった
自分の心臓がきゅぅっとなって、「寿命が縮む」思いをしていた時です。

すぐ隣に立っていた二人の背の高い男性の会話が聞こえてきました。
なんとなく知的そうなお二人。カジュアルトーンで会話をしていましたが
内容はいたって真面目。その内容が印象的だったので再現を勝手に
してみようと思います。

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A:北朝鮮韓国、あんなに近いのに全然違うよね
 今後どうなっちゃうんだろう(昨日発表された開戦?宣言
B:たしかにどっちの国に産まれたかで人生が全く違うものになるよね
 それってすごいことだよね
A:そういえば韓国の人の方が北朝鮮の人より平均身長が3㌅とか低いって
 データがあるらしいよ
B:(笑)
A:それにしても現代社会においてあんな国が生き残っているのが
 すごいよね
B:確かに。こんなテクノロジーとか色々あるにも関わらずだよね
A:中央政権があそこまで個人の人生のコントロールをしてる・・・
B:考えられないね
A:そういえばキューバはどうなるんだろう
B:まあ北朝鮮とはちょっと違うよね
A:そういえば中国はどうするのかな
B:確かに戦争が朝鮮半島で始まって大量の難民が中国に来るって
 シナリオは防ぎたいだろうね
A:同じ社会主義派としても今の中国が北朝鮮をサポートする
 メリットはなんだろう
B:どう動くか気になるな
A:中国はアジアのアメリカみたいになろうとしているから
 でもあの国も色々だよね、ちなみにオレは一度北朝鮮に
 行ってみたいな
B:そうか?オレは興味ない
A:そうか?結構面白そうだと思うけど、閉鎖された社会の現状
B:いや、全く興味がないね。
(ちょっぴし堅い空気が流れる)
A:でも、ソウルは行ってみたいな
B:いいんじゃないか、でも今はやめた方がいいよ(戦争リスクを
 指して)
A:だな(笑)
(和む二人)
B:どちらかというとオレは中国に行ってみたいな
A:行けば良いじゃないか
B:そうだな、あのプロジェクトが(おそらくこの人の研究課題)
 終わったら行ってみようかな
A:あとはインドネシアは行ってみたいな
B:だな、気になるぜ
A;フィリピン、タイも気になる
B:あ〜オレはフィリピンはいいや、でもタイは確かに
(他にも色々と国名がでてきて、でもその中に一度も
 日本が出てこないので若干聞き耳たてながらソワソワしてくる私)
(で、別の話題にうつる二人)
(あ〜日本には来たいと思ってくれないのか、とちょっと
 がっかりする私)

そしたら!
A:そういえば、日本にも行ってみたいんだよな
B:あ、実はオレも
A:この間中国人の友達で日本に行った友達がすごくいい事 
 たくさん言ってた
B:例えば?
A:なんか中国人は色々な人がいて、それが理由でもめ事とか
 が起きるときがあるだけど、日本はとても平和で穏やかな
 まとまり感があるとこだったって。あとはとにかく文化的に
 素晴らしいって。ま、高いけどな、色々多分。
B:なんかオレのイメージはどこでもTimes Squareのような
 場所ってイメージだけど、笑
A:そうかもな、笑。まあいつか行ってみたいな。
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とまあ、こんな感じだったと思うのですが、聞いてて
なんだか「ほっ」としたのと(他のアジアの国と同じように話題に
のぼることができていたから)同時に嬉しい気持ちになったのを
(日本へのコメントが良いものだったので)覚えています。

確かに今世界が注目しているのは戦争になるかもしれない
朝鮮半島と大国中国かもしれないけれど、それとは別の
理由?で日本という国もまだ存在を意識されている、しかも重要なのは
それが比較的前向きな理由で認識されている。もちろん、これはたった2人の
会話から聞こえて来たものなので一般化はできないけれど、これってとても
誇りに思えることなのでは、と感じました。

こういうレピュテーションはもちろん短期間のうちに
築けるものではなく、でも一旦築きあげられたものというのは
国としての強みの一つだなと思います。