アメリカにいる時の税金の話

先日友達と「こういうこと学生の時にしっかり教えてほしかったよね」と話していたことの一つが税金。他にも国民年金だったり国民保険だったり、結構「転職」や「留学」の度にバタバタとその場しのぎでなんとかしていたあの手の話。正直しっかりと理解できていない状態のまま今日に至ります。そんな中アメリカの"Tax Filing Deadline"の4月15日。その日を意識する時期になってきました。

2012年時は「F1ビザで大学院生としてon campusでアルバイトをしていた」状態の自分でしたが、今回は「F1ビザで大学院生としてon campusでアルバイトをしていた」状態の5ヶ月と「F1ビザのOPT期間に米国にある企業から契約社員として、英国にある企業から契約社員として、日本にある企業からフリーランサーとして収入を得ていた」状態の6ヶ月なので、若干複雑になりそうな気がしたので、改めていくつか調べてみました。

誰でも何らかの資料の提出が必要

アメリカの税法上の年度はCalendar Yearと一緒なので、①2013年の1月1日から12月31日の間に、②米国の組織/雇用者によって支払われた収入(給与はもちろんですが奨学金やフェローシップに関わるお金も含まれます)に対して、③"Tax File"を提出するか、または収入が無かった場合は「無かった」という資料を提出する必要があります。もちろんFビザで滞在中の留学生も同様です。

昨年の大学院在籍中は周りの米国外から来ていた留学生仲間同士で「これでいいのかな?」と試行錯誤しながら一緒に書類を提出しました。授業などが忙しくなっていた時期なので本当ギリギリまで放置してみ慌てていたのを覚えています。

ちなみにアメリカでは税法上のResident(居住者)なのかNon-Resident(ビザによりますがJやFビザの人は最初の5回のCalendar Yearの間はこちらになるようです)かによって払わなくてはいけない税金が異なります。税法上のResidentの人だと世界中で発生する「income」全てに対して課税されるようです。

なので税金について考える時は自分がどちらなのかの理解がまず第一歩。IRS (Internal Revenue Service)が用意している「U.S. Tax Guide for Aliens」のP9までの部分がその「見極め方」に割かれていました。このタイトルにあるAliensはU.S. citizenじゃない人達のことで、その中で上記のResidentとNon-Residentに別れています。私(Fビザで滞在、米国に来てから現時点でちょうど1年半経過)は今は「Non-Resident」です。

OPT中でもFビザであることから色々と特別扱いのまま

IRSの資料を斜め読みしましたが、自分が出した結論Fビザという「傘」に収まっていることで色々とシンプルに物事が進む部分も多いことが分かりました。これが単なるフリーランサー(そもそもビザがないと滞在できませんが)で米国で働いていたらどうなっていたのか・・・税理士に要相談だと感じます。

また、Fビザステータスを「卒業」した後は、(A)今まで日本の人間として米国企業の株の配当金を受け取っていたこと(W-8BEN提出により税金対策済み、IRS資料のP15)に関するプロセスも変わりそう、また(B)米国の外にある会社から単発でお仕事をもらった場合(昨年の日本にある会社/個人からのみたいな)それがそれぞれ課税対象になるかどうか組織/日数/金額という項目で確認しなくてはいけなさそうです。(C)「アメリカ人と国際結婚したら更に色々と面倒くさそうだ」という感想も抱きました。

今回直接私には関係ありませんでしたが、いくつかアメリカっぽいと印象に残った情報:税控除項目にEducator expenses(年間$250まで、教科書とか)やMoving expenses(引越し費用)や個人事業主対象のSEP(Simplified Employee Pension)やSIMPLE(Savings Incentive Match Plan for Employees Individual Retirement Account)などといった年金掛け金、学費ローンのInterest$2500まで(P27)があるということ。日本とアメリカは「International Social Security Agreements」(P44)があるので社会保障に関する税金は重複課税が起きないようになっているらしい、ということ。

税金払わないと・・・

Acumenからは契約社員としてお金をもらっていたので、14%-30%の間で適応されるはずの源泉徴収がされていませんでした。つまり、これから追加で払わなくてはいけない(恐怖)。P45を見ると、支払日は今年の4/15, 6/16, 9/15, 来年の1/15となっています。この前後に大きな出費を覚悟しないといけないのか、とちょっと暗くなります。

一応2013年は「大学院の2年目」という位置づけで色々経験しよう!と覚悟を決めたのはいいですが(そしてとても実り多い1年だったと思います)働いても働いても貯金が減る一方、笑。税金早くさっさと払って2014年は少しでも毎月の収支がプラスになるといいな、と思います。

日本でも転職時は年収大幅ダウン+住民税のパンチで苦しみましたが、今回もなんだか似た気持ち。人生の転機でワクワクを得る一方で税金関係でダメージを受けるというパターン。とりあえず1040NR-EZとやらのフォームで自分の払わなくてはいけない税金の概算を出してみます(ふー)。(大学がお金を払って学生向けに準備してくれているというWindstarというソフトが今回も1040NR-EZを含む申請書類作成に使えそうです。現在アクセスコードを請求し、返事待ち)

IRSが紹介していた"IRS2Go"というアプリも携帯にダウンロードし、手元にはハーバードのデザインスクールでアルバイトしていた時期のW-2と、もしかしたらEducation Tax Creditがもらえるかもしれない1098-Tと、Acumenの時の1099-MISCが揃い、準備万全。昨年はお金がネットで戻ってきたのですがさて今年はいったいいくら出て行くでしょうか・・・



参考にしたリソース:Harvard International Office "Taxes"