教育者としてのジムのインストラクター

まだ筋肉痛。

先日、友人に誘われ、いつものジムでなく(といいつつ一ヶ月ほど行ってなかったけど)ちょっとハイエンドな雰囲気のジムに行ってきました。そこはBarry's Boot Camp。日本でビリーズブートキャンプが流行ってた時期は全く興味もなかった私ですが、一年の四分の一以上を冬服モコモコブーツ姿で過ごす街にいるアラサー女子として色々危機感を覚え、彼女の誘いに乗ってみました。

仕事を6時に終え、6時40分からの1時間。
・・・・想像以上の体験でした、笑。

仕組み・・結構ハードコア

  • 一回のセッションはほぼ一時間
  • メインインストラクターは一人
  • 受講生は30ー40人くらい
  • トレッドミル先行組と床筋トレ先行組に分かれる
  • 15分トレッドミル▷15分床▷15分トレッドミル▷15分床といった一時間
  • 15分の間はほぼ1分刻みにやる事が決まっている
  • インストラクターの掛け声(というか叫び声)に合わせてメニュー消化
  • 一人のインストラクターが床組、トレッドミル組それぞれに指示出し
  • したがって自分の組の指示かどうか集中している必要があり
  • ちなみにBGMはRap Hiphop Remix系。最後に聞いたのいつだったけな的なビートが大音量で鳴り響く、しかも2分もたたないうちに曲がクルクル回る。ランナーズハイになる前に自然とテンションが高くなるように意識されている気がする
  • 雰囲気:常連っぽい隣にいたマッチョのおじさんは走ってる途中に「オーイヤー!」とか急に叫び、小心者の私はちょっとビクリ。
  • 雰囲気:インストラクターのお姉さんの気合い満載のかけ声。例:show me what you got!、you can do it!、最後のクーリングダウンの後のthat's how you change your body!。

感心ポイント・・良くできています

環境大事。

音楽、照明、鏡、限られたスペースでのレイアウト。よく考えられてるなーと。

単調にならないような工夫大事。

予定されてるエクササイズも細切れで、音楽もコロコロ変わる。負荷をかけまくるのと、所々に散りばめられてる緩やかなトレーニングがちょうどいい。

ソーシャル大事。

私の場合は友人と一緒にいったのでダブルでのpeer pressureでしたが、周りに同じことを共に頑張ってるというのはよい刺激になります。脱落したくなってもやっぱり頑張ろ、みたいな。

Personalization、adaptive大事。

きっちりとした大枠のカリキュラムはあるわけですが、結構その中の自由はあります。床だったら、持ち上げるダンベルの重さは人によって選べ、持ち上げるスピードや角度も個人次第。トレッドミルも同じでsprintモード(全速力)、クールダウンモードなどの指示はありますが、傾斜やスピードは個人次第。無理だ、と思ったらインストラクターの指示を一旦無視してももちろん大丈夫。

個人個人合わせて頑張ってる、という認識があるので一つ前に書いてあるような「ソーシャル」効果はあるけれど相手に対して競争心は生まれない、という平和な環境になっています。

インストラクター超大事

やっぱりこれすごく感じます。DVDを見ながら自宅で、はよほど意志が強い人ならできるかもしれません。私は絶対無理。

インストラクターの喝、応援、指導、指示。このために高いお金を払ったんだとつくづく思いました。上記すべてはそのインストラクターの有効性を最大化させる仕掛けたち。

2つのグループ同時に指示を出し、皆の行動が終わったときに同時に終わるような音楽を選択し、参加者が間違えてエクササイズしてる場合は個別にコメントを飛ばす。各エクササイズが始まる度にあと何分何をしたら次に何が来るかの期待値コントロールもしっかりしてくれるし、あと15秒のアナウンス、10秒からのカウントダウンも「あと少しだから頑張ろう」とヘロヘロの中で思わせてくれる。

本当彼女はすごい。

それにしても上記全て最近良く話す「教育」に関する話と共通項が多い。・・インストラクターの凄さを痛感しながら教室という環境内の教師の重要性といったことも反芻しながら汗をダラダラ流していた私は相当なオタクだとも感じ始めています。

あとは後日振り返りながら思ったのですが、そもそも前提としてこういうboot campのに来ようと思うような人、また、ある程度(または一部にとっては非常に)運動が好きな人、身体的にこういう負荷を耐えられる状況にある人が来てるわけで。そういう対象層だからこそ有効だった仕掛けもあったよな、と。

これ、そもそも運動なんて大嫌いとか苦手意識がとてもある個人を対象にしていたらこの場のデザインはintimidating(相手を萎縮させちゃう)だけかもしれません。インストラクターとも相性が合わないかも。こういう事を考えながら「学びの場」のデザインにおいても対象層の理解がまずは出発点かな、ということも思いました。

それにしてもデスクワークの日々恐るべし。
二の腕と腹筋がいかに使われていないか。

今後は月2で友達と行ってみようと思っています。

まだ腹筋が少し痛い。


まったく他のテーマの話を教育につなげてしまうオタクなエントリ-:
マッチングサービス業界が気になる