ハイコンテクスト/ローコンテクスト

夏の終わりを感じさせる、やや涼しくなって来たマンハッタン。のほほんとしていた8月の終わりが近づくにつれ、担当プロジェクト数が急増し、めまぐるしい日々を過ごしています。

ちょっと休憩代わり?にブログ更新。

ハイコンテクスト/ローコンテクスト

昨日私が送ったメールにCCしていた同僚が、私のメールを見て一言。
「Tomokoとxxx(ナイロビにいる同僚)はハイコンテクストなメールを書くよね、私と●●(ニューヨークで働いている同じチームメンバー)は真逆でローコンテクストなタイプ。It is so interesting。hahaha」
確かに、私やxxxはメールの要件に加えてその背景となる全体像/「なぜ」そして「何」 を伝えようとすることが多い。一方彼女や●●はとても短い「何」のみを伝えるタイプ。何度か短い質問のやりとり(意味を確認するための)がその結果あっても特に気にしない。(私やxxxのメールは比較的長く、一方彼女達のメールは非常に短い。私達はたまに段落分け(bullet)や改行、必要な場合は太字にしたりなど変化をつけるが、彼女達はもっとシンプル)

全体像/「なぜ」を共有する必要がある時と、不要な時と色々あるので、どっちが良いということではないのだけれど、改めて「ハイコンテクスト/ローコンテクスト」について気になったので調べてみることにしました。

検索で最初に出て来た日本語のサイト5つ

コミュ力アップに必須!ハイコンテクストとは(ShareWis、2014年2月)
  • ハイコンテクスト/ローコンテクストコミュニケーションそれぞれの「目的」という記載が面白い。ハイコンテクストコミュニケーションの主な目的は関係構築、背景説明が必要とあり、一方ローコンテクストコミュニケーションの主な目的は情報+事実+意見交換とのこと。そうなのだろうか・・
  • 「言葉そのものよりも、文脈や背景、言外の意味を重視する姿勢」がハイコンテクスト。「言葉そのものの意味を重視する姿勢」がローコンテクスト。
  • 「コンテスト(文脈、背景)」とありました
  • 同じ国の中でも、普段の生活の中でもハイコンテクストなコミュニケーションの時と、ローコンテクストコミュニケーションが適切な時とあるので使い分けが大切と。この点は同感

「日本はハイコンテクスト(グローバル人材研究所、2014年2月)」
  • ここでは「コンテクスト(非言語コミュニケーション)」とありました
  • このサイトでは「ハイコンテクスト」という単語はコミュニケーションスタイルの形容詞としてのみならず、「文化」を形容する言葉としても使われています
  • 「異文化の人達が理解し合うためには」「ローコンテクストコミュニケーションが必要」「相手がローコンテクスト文化の人なら、相手にコンテクストから情報を得るスキルがないから」と

近代:社会科学の基礎
  • ハイコンテクストなコミュニケーションは「論理の飛躍」や「悪く言えば物事を思い込みで勝手に判断」している、とあり、一方でローコンテクストコミュニケーションは「思い込みをせず、その場の言葉を論理的に解釈」「非常に理屈っぽい」とあります
  • 前述の二つの記事にも日本の特殊性に関するコメントがありましたが、ここには「日本語で頻繁に見られる主語の省略もまた、互いに主語が自明だという前提を共有しているからではないでしょうか」と言語につなげているところが興味深いと感じました
  • 「ローコンテクスト文化では互いの背景が価値観が異なることが多いので、頻繁に疑問を投げかけては言葉に拠って逐一説明し、互いの理解度を高める必要がある」は、なんとなく今の職場で感じていること、アメリカ育ちの彼と喧嘩する時のことを思いながら「なるほど!」と思います

はてなキーワード「ハイコンテクスト」「コンテクスト(文脈)」とあります
  • ハイコンテクストな国は「国の歴史が比較的他国より長く、移民が少ない国」「芸術など文化的な側面において独自性を持っている国」に多いとありましたが、他の記事にあった「日本」vs「欧米又は西欧諸国」という括りと異なるこの説明、なんとなく納得感が高いと感じます
  • 現代アートという文脈においての記載があったのも新鮮でした

  • ハイコンテクスト/ローコンテクストの概念は1970年半ばにEdward T. Hall氏という学者が言い始めたコンセプトだという情報を発見
  • また、上記何度か出て来た「国別」ハイコンテクスト・ローコンテクスト傾向は元々Copeland氏とGriggs氏(1980年代半ば)から始まった考えだったという記載もありました。こういう情報があるのがさすがアカデミアな方のブログエントリ-だと感じます(その情報を基に見つけでGoogleで発見した参考資料二人が書いた本 in Amazon
  • キリスト教圏のプロテスタント vs カトリックの対比なども面白いですね
  • 「文脈や共通の知識に頼る割合が高い」ハイコンテクスト、「文脈や背景や共通の価値観に頼る傾向が低い」ローコンテクスト
  • ハイコンテクスト文化の得意ポイントは「文脈の間に余韻を持たせること」「共感すること「長きにわたり蓄積された習慣を持つ事」・・苦手なのは「ロジカルで誤解を生まない言語表現」
  • ローコンテクスト文化の得意ポイントは「あいまいな部分がなく、ディベート、論理的に筋道だてることや契約をすること」・・一方で「空気を読まない、情緒を理解しない」と思われることも


まとめてみました

コンテクストを「文脈」として捉えるか、「非言語コミュニケーション」として捉えるかで実は「ハイコンテクスト」の意味が二つあるような気がします。だから最初同僚の発言を意識しながら、Webで検索した記事を読んだ時一瞬混乱したのかもしれません。

ハイコンテキスト/ローコンテキスト 聞き手別、話し手が意識するべきこと

オレンジの箇所は、話し手の責任が大きいと感じます

上の図は自分(ハイコンテクストなコミュニケーションに慣れている人)が話し手となった場合のケースですが、これ、ローコンテクストなコミュニケーションに慣れている人が話し手となった場合、どういう説明書きになるのでしょう。ここでも「相手の立場になって物事を考える姿勢」が試される気がします。もう少し自分も相手やTPOに合わせて伝え方の幅を広げないとなーとも思います。


学びは続く。