クライアントとカスタマーと

前回と同じ美容院に行ってきました

今日は以前のエントリ-「日本人でない美容師さんにお世話になった 」にも書いた美容院再訪問。見覚えのある前回と同じ担当者二人とこんにちは。

髪の毛がやや伸び、顔の丸みがいつも以上に(涙)強調されてきた気がするのをどうにかしたいと相談するも、「私はこのままがいいと思うし、むしろこうしましょ!」と強気の提案をされ、「じゃ、それで」と結局お任せモードになる私。
信頼できる相手に、美容という自分の不得意分野の専門家に、全てを任せてしまうのは心地いい。前回の会話内容を結構覚えているカット担当のべネッサ。カラー担当のセーラ。

彼女達それぞれの恋愛話が前回から新たな展開を迎えていたので盛り上がり。失恋から回復する中で感じたこと、決めたこと。遠距離恋愛の中で迷っていること、決めたこと。そんな話を一通りしながら施術開始。現実的で、想像力がたくましく、しなやかに生きているカッコいい女性たちだなぁ、と今回も。

セーラ(26)は「Instagramやってるの?私もやってるからフォローして♩」と、そしてべネッサ(34)は「前回携帯番号教えたよね、今度メッセージして。ワインでも飲みに行こう」と言ってくれ。(前回は社交辞令だと思ってたから、連絡しなかったけど、今度はしようかなと思っている)相変わらず、距離の取り方が日本とちょっと違ってやや戸惑いながらも、心地よいひととき。

美容師さんの「クライアント」

そんな彼女たちに髪を任せている時にふと気付いたこと。それは彼女たちが私や他のお客さんのことをクライアントと呼んでいるという点。
「ここでクライアントとの関係を構築はじめてるのだから、彼のところの今行くなんてあり得ない」
「あの彼女は私の大好きなクライアントの一人なの」
といったようにだ。

なんとなく、「カスタマー」が使われるのかと思っていた私にはなんだかそれがとても新鮮で。

「カスタマー」と「クライアント」。ほとんど似ているような気がして、伝わってくるトーンは実は少し違う。実際に簡単に検索してみたら単語の語源の違いが説明されている記事があり興味深い。
the origin of the word "customer" dates back to Middle English of the 1400s and is related to the word "customs" as ways of doing things. The word "client," on the other hand, was also a part of Middle English vocabulary, but it dates back even further. It is derived from the Latin wordcliens which means "dependent" or "follower," stressing this difference in relationship.  - 記事から引用
前回のエントリーにも書いた「彼女たちから感じるプロフェッショナリズム」はそこから来るのではないかとも思ったりもしたのです。

どういう関係を構築したいかに関わる話?

どういう呼び名を使うかで、伝わってくる印象が変わるケースはいくつも思いつく。

  • 例えば「企業研修を提供するベンダー」ではなく「人財戦略を共に考えるパートナー」
  • 例えば「寄付金提供者」ではなく、「社会的インパクトを共に創り出していくパートナー」
  • 例えば「アルムナイ(卒業生)」ではなく、「エコシステム内に存在する仲間達」
  • 例えば「コミュニティマネージャー」ではなく、「コミュニティのファシリテーター、メンバーの活動を支援する人」
自分がどのような関係を相手と築こうとしてるのかが、自分の行動や発言に表れる。
相手にも、それは、きっと伝わってしまうもの。

私は彼女達にとっての「クライアント」なんだなぁ・・と今日はそんなことを、美容院での待ち時間中に感じたりした午後でした。