EGAKUワークショップについて(更新しました)

もともと2012年の8月12日に書いたエントリ-でしたが、2014年2月24日に更新しました。

EGAKU ワークショップって何?

大人向けに行ってます」・・・・そう話すと自分の周りの大体の人は「自分は絵心がないから」「アートとかそっち系は自分にとって遠い存在」「それってどういう効果があるの、何のためにやっているの」といった反応を示されます。

HRWの親友に初めて紹介された2010年から既に2年弱が経っているEGAKUワークショップ。(実際すでに3年強です、2014年2月現在)自ら10数回描いた経験を踏まえ、この「小さな正方形の色画用紙にドライパステルを指でこすりながら抽象画を描くワークショップ」。最近は以下の方々に特にオススメしてます。
  •  日々仕事において左脳偏重で過ごすことの多い人
  •  人生において「もやもや」したフェーズにいる人
  •  自分の発信力や潜在的に有する表現力の豊かさに気づいていない人
  •  人は皆多様であるという事実と素晴らしさを頭でなく体験で感じてほしい人
  •  単純に楽しいことが好きな人
  •  人に興味がある人
  •  多様な人を集めた「真の意味で」「インタラクティブな場」を設計しようとしている人
「正しい答えの出し方を(教えてもらい)知り、努力すればよかった時代」から「正解も不正解もないものに対して、一人一人が当事者意識をもって向き合い、それぞれが納得するやり方で取り組むことが重要な時代」へ。そんな環境下で有効なimmersiveでreflectiveなlearning experienceの一つだと感じます。


自分が2012年に描いたものたち

参加中に求められるのは「自分は何がしたいのか」「何を大事にしているのか」「何を感じているのか」に静かに向き合うということ。そしてそれを伝える表現力のトレーニング。相手には実はどう見えているかに気付くことのできる対話の場。・・・・アートワークという体験にチャレンジした後は、その体験前に思ったことと違った自分/他者に対する発見というものがあると思います。



リーダー育成、組織開発という文脈で

最近は人材育成関連の方や教育機関の方、企業の中の特定の事業部から派遣された方が参加されることも多く、参加されている方々の平均年齢は30代半ばから50代前半くらい?。社会人経験が豊富な方が参加者の多くを占めています。平日の夜7時という、日本で働くビジネスパーソンにはなかなかチャレンジングな開催時間にも皆頑張っていらっしゃっています。

最近は「リーダー育成」「組織開発」という文脈での有効性に対する認知度が少しづつ高まっているのか、日本のメディアにポツリポツリと取り上げられることも増えてきたな、と感じます。
自分がグロービスでのコンサルタントとして担当お客様企業の選抜型リーダー育成研修の設計に織り込んだ経験がありますが、組織のリトリート内のアクティビティ(コミュニケーションの触媒ツール)としてもぴったり(もちろん前後設計が重要)だと感じています。

そのようにビジネスの社会といった文脈で広がって行くのは嬉しい一方で、このような経験を小中高校生や大学生にもっと届けられればとも感じています。将来これからどうしよう、何が自分はしたいのかな、他の人に自分のやりたいことを話す機会なんて今までなかったよ、そんな状況の若者にこそ有効ではないかな、と。

自分が体験したのはすでに20代も半ばとなった時期でしたが、モヤモヤ脱出のきっかけの一つとしてお世話になりました。2010年に初めて転職をし、自分の道を模索していた時。新卒以降慣れ親しんでいた道に戻っちゃおうかな、とフラフラしていた時。

想いをカタチにしてみて、自分で語ってみる。自分が作成した作品を媒介に自分との対話が活性化(それをベースに他者との対話も活性化)される。その体験を通じて「ひらめき」を得られたり、仲間に出会えたり、行動を起こすことのパワーがもらえたり。自分の人生のnavigationに少なからずのインパクトを与えた体験となった気がします(10ヶ月プログラム)

理詰めで物事を考える傾向が強い世界にいる人こそ、頭の声で本当に自分がしたい事、好きな事が見えなくなることがあったりする。そんな時そういうノイズをシャットアウトして自分の声に静かに向き合う、「こうならなきゃいけない」という社会や周囲からの声から一旦距離を置き、自分との対話を進める。そのために有効な手段の一つだと感じます。

また、瞑想と一緒で、継続的に習慣として描き続けるほうがその効果は高いような気がします。興味がある人はぜひ2,3回、描きに行ってみたらいかがでしょうか。(年間スケジュール

リーダーシップといえば。ちょうど今日、アキュメンの昨年のグローバルフェローの取材をベースにしたForbes紙の記事「The 9 Keys to Leading With Dignity」を読みました。この記事にある9つのカギ、それは:

①: Accept All
②: See Value (in another person)
③: Connect With You (before you connect with others)
④: Share The Shining Star (empower others to be the stars they can be)
⑤: Exercise Your Leadership Muscle
⑥: Tap Into Your Moral Imagination (ability to put yourself in someone else's shoes)
⑦: Create Independence
⑧: Ask (more questions and seek help, listen and learn)
⑨: Build Trust (which takes time, it is about how you do it).

EGAKUを体験した人はあのワークショップで体験することが上記の1-9全てに何らかのカタチで触れていることが分かると思います。結構その事実、納得しつつも驚きです。先日読んだ記事には「リーダー教育は18歳前から」(それについては別途書きます)とあったことも合わせて、もっと若い人達にもこのワークショップの機会を届けたい、そう感じます。

IOCAのフェローとして

最近はEGAKU Workshopがハマりそうな組織/団体に「コラボ提案」することをプロボノで(かつリモートで)やっています。Whiteshipは営利団体ですが、同じEgaku WorkshopのコンテンツをNPO法人として提供するIOCA (Institute of Communication Arts)が存在し、私はその関連メンバーの一人。(2022年1月現在、一般社団法人ELABになっています)


Egakuのコンテンツそのものにも価値がありますが、各組織のニーズや目的やその対象層となる方々の特性などを意識した前後の設計なども結構重要で。もし、興味がある方がいればいつでもおっしゃってください。個人的には海外での実施のお手伝いをしたい。英語で国内では提供しているし、異文化出身者混ぜ合わせのdiverseなグループにも何度も実施経験があるからありじゃないかな、と思ったり。






関連エントリ-:TED絡み(ブラックさん、斎藤立さん)(EGAKUについてシグマクシスのコンサルタントの立さんがTEDに応募トークをしています)

関連エントリ-:新しく何かを創るということ(ハーバードのコンペにEGAKU workshopをベースにしたアイディアで参加したときの体験)

関連エントリ-:日本一時帰国(2013年8月)振り返り〜前半(東大のサマーイノベーションプログラムで世界から来ていた大学生と東大生に向けてEgaku Workshopを提供しました)

関連エントリ-:Egaku Workshop、OpenIDEOチャレンジに(仲間がIDEO.orgのOpen ChallengeにEGAKU workshopをベースにしたアイディアで応募していました)

関連エントリ-:「止まること」と「手放すこと」(現代社会はリフレクション機会不足、そんな社会の背景にもフィットしていると感じます)