データで見る日本のいろいろ

一つ前のエントリ-「恋愛、仕事、家庭と幸せと 」を書いているときに見つけた厚生労働省のデータ。その内容と追加で調べたことをいくつか整理&備忘メモ。

2013年の厚生労働省のデータ

10日前の6月4日に「平成25年人口動態統計月報年計」というものが発表されていたようです。この調査は「出生、死亡、婚姻、離婚及び死産の人口動態事象」に特化したもので、「出生数が103万人で過去最小」であったことや「婚姻件数が66.1万組で戦後最小」であったことなどがプレスリリースで発表されていました。

詳細データの中で印象的だったポイント抜粋
【結婚関係】
・平均初婚年齢は夫30.9歳、妻29.3歳、東京は全国最高値で夫32.2歳、妻30.4歳
・全婚姻件数に対する再婚件数の割合は男女共に増加傾向で男性19.2%、女性16.5%
・離婚率は前年比少し下回り、人口千対1.84(参考:シンガポール1.81、イタリア0.90、日本より多いのはフランス2.05、イギリス2.07、韓国2.3、スウェーデン2.46、アメリカ3.6)
・平成60年から、あまり変化がない傾向として5年未満で離婚しているカップルは全体の離婚件数の3分の1程度、5年以上10年未満は2割前後であるということ

【出産関係】
・14歳以下で母親になった人は昨年51人
・出産時の年齢別「全体の出生数に占める割合」の過去4年の間の推移
 25−29歳:28.6%▷27.5%
 30−34歳:35.9%▷35.5%
 35−39歳:20.5%▷22.3%
 今年は45−49歳で出産された方が初めて1000人超え 
 ※上記は初産の年齢では必ずしもない
・第一子出生時の母の平均年齢 2013年は30.4歳(参考:昭和50年は25.7歳、昭和60年は26.7歳)
・都道府県別合計特殊出生率 東京の1.13は全国最小(参考:日本全体で1.43、韓国は1.18、シンガポール1.29、アメリカ1.88、スウェーデン1.91、イギリス1.92、フランス2.01)

【死因関係】
・昭和56年以降ずっと死因順位第一位は「悪性新生物」(ガンなど)。全死亡者に占める割合も最高値28.8%、つまり全死亡者の3.5人に1人。男性では「肺」が圧倒的&上昇傾向継続、女性は「大腸」「肺」「乳房」が上昇傾向。 

データって面白い。(過去エントリ-:"Japan Shrinks"人口の話)。厚生労働省も、最近の経済産業省のOpen METIプロジェクトのようにこれらのデータをもう少しビジュアルに表現してくれるといいのだけれど。

OECDの経済関連のデータ

そういえばOECDのレポートを最後に見てから時間が経っていたと思い(過去エントリ-:
OECDのEducation at a glanceと日本)ちょっとOECDの統計ページにもついでに(?)いってみました。

今回発見して、へー、と思ったのが【Better Life Index】(日本のページはこちら
OECD Better Life Index
グレーはOECD平均、カラーが日本

ちょっとデータのサンプル数が少ないような気もするのですが、「ワークライフバランス」トピックのところにはこんなフレーズがありました。
「Japanese workplace practices make it difficult for parents to combine work and family life. After the high cost of education, many educated Japanese women first want to establish regular employment before having children. Furthermore, once Japanese women leave the labour force to care for children, they often end up in non-regular employment, which is often low paid, part-time, and temporary.」

金融危機以降の動きとして提示されていた以下のデータも面白いです。左は現状、右は金融危機前と今の変化(増減)。日本は青。アメリカが赤。
OECD.org/statistics/compare-your-countryより
青が日本、赤が米国、グレーがOECD平均

そして、OECDが今年の4月に発行した「Economics Survey - Japan 2013」のレポートも発見。

例えば・・・
・相対的貧困率21.7%はOECD平均値17.7を上回る
・Figure10にある日本の農業セクター従事者の年齢構成60年代27%、70歳以上56%。49歳以下は全体の8%
・Figure21「低所得家庭へのサポートがOECD他国比少ない」日本
・Table 1.10. カロリーベースの食物自給率 1960年が79%で、ずっと減少していて2010年は39%と。特に小麦、大豆の絶対的な低さが印象的だけれど、果物、乳製品、牛肉、豚肉の下落傾向も

WEFのThe Global Gender Gap Reportでは順位を4つ下げた日本は105位。なんとなく日本ではこの順位が低い事を気にしている人は男女共にそんなに多くない気がしますが、何に対して危機感を持つかというのは人それぞれですね。

個人的には日本の相対的貧困の増加、高止まりする自殺率、希望する子どもの数と現実に産む子どもの数の乖離、エネルギー価格の上昇、環境汚染の進行や食物自給率の低下などが気になります。

他にも総務省統計局のページに「主要出典資料名一覧」というものを見つけてしまいました。国連、FAO(食糧)、ILO(労働)、IMF、ITU(テレコム)、UNDP、UNESCO、UNHCR、UNIDO、世界銀行、WHOに加え、国内機関によるデータの所在がリストされていて、いつか参考になることがありそうです。