数百万人の読者がいるブログBrainPickingsのとっておきのエントリー

日本にいる人でどれだけの人が知っているだろう、いや、たぶん英語圏の人の中でも比較的ニッチな層の心をつかんでいると思われるBrainPickingsというブログ。今年で10年目を迎えるこのブログの著者Maria Popovaは1984年生まれの32歳(wikipedia)出身はブルガリア。

一番最初に彼女の存在を知ったのは、今所属している組織Acumenの創業者ジャクリーンの家で不定期に開催されるwoman's salonに彼女がゲストとしてきたときだった。たしか2014年だったように記憶する。そのときに、彼女と対談しているジャクリーンの在り方やMaria本人が語っていた内容から、この若い女性はただものではない人らしい、というのが伝わってきたものの、心底すごいと思ったのは彼女のブログを購読するようになってから。

ライフネット生命保険社長の出口治明社長は「歴史を遡る時間のタテ軸と、地理的な拡がりを示すヨコ軸のインプットを掛け合わせた“タテヨコ思考”」の大切さを語り、かつものすごい量の読書をされる経営者ということで有名だと思う。Mariaの発信内容はまさに彼女が日々鍛え、熟成している「タテヨコ思考」を外部に見える化してくれているもの。

すごいと思う。本当に。
自分が中高の先生だったらこれを日本語訳して、教材に使おうかな、と思うくらい。

と熱く語るものの、正直ブログ購読登録してから最初の一年は彼女の記事ひとつを完読する忍耐力も、リベラルアーツ的ななインプットを吸収する頭と心の準備も、また、英語力も不足していて、消化不足。メール受信箱にたまり、流れていくBrainPickings Weekly。やや屈辱・・

そして二年近くが経った最近は、当時からあまり英語の語彙力に変化がおきているとは思わないものの、気になるテーマを中心に読めそうなものから無理しない程度にのんびりと取り組んでいった結果、彼女の生み出している素晴らしい書き物をちょっぴりだけ吸収することができるようになってきた。

そんな彼女が最近書いてくれたこの記事がとても素敵だったのでこちらを共有。そして、自己流で日本語訳も追加してみたので、そちらも。

  1. Allow yourself the uncomfortable luxury of changing your mind
  2. Do nothing for prestige or status or money or approval alone
  3. Be generous (with your time, resources, giving credit, with your words)
  4. Build pockets of stillness into your life. Also, sleep
  5. When people try to tell you who you are, don't believe them. But do the opposite about them
  6. Presence is far more intricate and rewarding an art than productivity
  7. Expect anything worthwhile to take a long time
  8. Seek out what magnifies your spirit
  9. Don't be afraid to be an idealist
  10. Don't just resist cynicism - fight it actively
  1. 気持ちがソワソワするかもしれないけれど「自分の考えを変える貴重な機会」を満喫しよう
  2. 地位、名声、金、他者からの承認を目的としたことに時間を費やすのはやめよう
  3. 気前よく自分の持っているものを他人に与えていこう(時間、資源、感謝、言葉)
  4. 日々、静かな、一人で心を落ち着かせる時間を確保しよう、睡眠も疎かにしないように
  5. 他人にあれこれ言われても気にしないようにしよう
  6. 生産的な時間を費やすよりも、周囲でおきていること&自分が時間を共にしている相手との時間にきちんと集中することのほうがはるかに難しいことでもあり、有意義なことである
  7. 意味のあること、大切なことを成し遂げるには長い時間がかかるということを忘れないようにしよう
  8. 自分が心からワクワクすることをしよう、探そう
  9. 理想主義者でいることを恐れずに
  10. 皮肉な言葉を投げかける人達のことを避けるのではなく、積極的に彼らと向き合っていこう


ちなみに、上記women's salonの別の会でかなり刺激的なインプットを得た時のエントリ-はこちら。2014年の話。スーザン・ラインという素敵な女性リーダー