H-LABと留フェロ

機会格差の前に情報格差。
たとえば留学。

留学するということ。
それに興味がある人、特にない人。
興味がある人の中でもその機会を手に入れる人、入れない人。

色々な要因があって、機会格差というものは何らかの形で存在する現代社会ではあるものの、そもそもその前段階で存在する大きな情報格差。「そんな可能性考えたこともなかった」「(考えてみたけれど)自分がどうやったら留学できるのかさっぱり分からない)」「自分の周りに留学したことがある大人がいない・いなかった」・・よく日本人の学生から聞く話。生まれた場所、過ごしている場所、家族のメンバーの経験・・・色々なことで高校生時点でアクセスできる情報って結構限られてしまう。

インターネットが様々な情報収集を可能にしているとはいえ、学生のときに「有益なインターネットの活用方法」という授業を受けたわけではないし。

私の高校卒業時点でも、周囲に留学を直後に考えていた仲間はほぼ皆無で(最終的には320人のうち3人いたのだけれど)学校の先生も、親も、私も何をしていいか良く分からないまま、なんとか高校3年の夏から年末年始までバタバタと走り抜けていたあの頃。大学の選び方もよく分からず、もちろん卒業後のことなんてまったく考えていなかったあの頃が懐かしい・・・。

アルクの無料セミナーや、本屋で立ち読みしていた留学ジャーナル、地元の図書館にあった数少ない留学関連の本からちょこちょこと情報を得ていたあの頃・・その頃に比べたら、高校生への留学関連の情報が少しづつ届くようになったなぁ、と思います。

ひとつは直接「情報源」に触れることができる貴重な体験の詰まった夏:H-LABによるサマープログラム(現時点で東京徳島小布施、他数箇所で開催されています)小林君、昨年ちょこっと日経に取材されていました(記事

もうひとつは最近立ち上がった「現役留学生による高校生の海外大学進学支援」サービス提供者:留フェロ 。情報ポータルのNavigatorのみならず、キャラバン隊や、サマーキャンプもあるようで、多くの高校生に選択肢の一つを見せるという点で有意義な取り組みになっていくのだろうな、と感じます。


選択肢が増える=迷いも増える、留学にはお金も必要になる、と別の悩みも生まれてきそうですが、大学卒業しても、一社目に就職しても、常に一歩一歩について自分の頭で考えて意思決定を下すというプロセスはつきものなので、その練習を早いうちする場を持つのは大切なことだなーと思います。

こういった情報に触れて色々考えた後に、日本の大学に進学してその後別の形で海外に行くときにこのときに集めた情報や出会った人たちとの出会いが思いがけない形で役に立つのではないかな、とも。

また、留フェロには今「アメリカ」「イギリス」「オーストラリア」「カナダ」が並んでいますが、むしろ今後「インド」「中国」「北欧諸国」枠とか増えていったりするのかな、と思ったり。「ケニア」はしばらく先かなー・・